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連載:辻亮先生のゼロからスタートするためのPNF講座

第4回 治療院で活かせるTsuji式PNFテクニック(2)
カテゴリ: コラム

トワテック リサーチ

 

 

腰痛・股関節に関連する可動域制限・疼痛の改善

 

 

前回に引き続き、今回も具体的に治療院の現場で活かせるTsuji式PNFテクニックをご紹介させて頂きます。

 

日頃、先生方が施術している手技に組合せて活用できる本テクニックは非常に即効性もあり、どなたでも習得できることから再現性の高い内容となっております。

 

シンプルでありながら、今までにない特徴的なアプローチ法でぜひクライアントの症状改善にご活用ください。

 

さて、今回のテーマは「腰痛・股関節」です。現場においても日々この関連の症状を訴えてくる方は多いかと思います。

 

なぜなら、生活水準が高まり、仕事のスタイルも動きの全くないデスクワークが中心になることで、全身の筋力も低下し腰部、股関節への負担も大きくなり可動域をフルに可動させなくなってきている状況だからです。

 

また、体重の増加、正しい姿勢の維持ができなくなっている原因もあるでしょう。

 

 

腰痛には様々な原因や関連する関節がありますが、ここでは股関節に焦点を当てて、連動してアプローチすることで腰痛改善に効果を出していく方法をご紹介します。

 

実際にヒトの股関節は大きくわけて、①屈曲(125°)、②伸展(15°)、③外転(45°)、④内転(20°)、⑤外旋(45°)、⑥内旋(45°)を単体、または複合して動かすことができます。

 

しかし日常生活の中でこの範囲で動かす機会はもはや皆無に等しいでしょう。特に旋回の動作に関しては可動域制限が大きく出てしまう方が少なくありません。

 

機械でも使わないと錆び付いてきて、無理矢理動かすと故障の原因になります。関節も同じく、使わないと錆び付いて動きにくになり、それを無理矢理動かそうとすると障害が生じます。

 

また、関係する周囲の関節や筋肉も同じく動きにくくなり、腰痛などの症状が発生していくというメカニズムです。

 

Tsuji式PNFテクニックはゆっくりとそれを動かす回路(神経)からメンテナンスを行ない、潤滑油を差し込んでいくような感覚と比喩できます。

 

 可動域制限、疼痛のある方向を見極める

 

詳細な理論をここですべて説明することはできませんが、簡単な考え方としてクライアントの可動域制限や疼痛のある方向や角度を知ることで、Tsuji式PNFテクニックのアプローチの内容は決定していきます。

 

腰痛と連動して多いのが股関節の可動域制限です。特に外内旋のどちらかに制限がかかっていることがあります。

 

例えば、股関節の内旋を行なった時に本来なら45°まで曲がるのが通常のところ、20°のポイントで痛みが生じて、それ以上曲げる事ができないという場合において。(*外旋に制限がある場合は、以下の逆パターンを行なえば良い。)

 

おそらく、20°のポイントから元のニュートラルな位置(0°)まで戻すという動きには痛みはあまり感じないケースが多いのです。また、そこからの外旋にもスムーズに動くケースが多く見受けられます。

 

このような特性を活用して、Tsuji式PNFテクニックでは「可動域制限がある方(または痛みのある方)から、可動域制限がない方(痛みのない方)の可動域限界までをひとつのパターンとして動かしていきます。

 

そうすることで股関節の内旋をブロックしている一つの要素である拮抗筋である大臀筋や外旋六筋を一旦、主働筋にして運動をさせることで筋肉と神経のつながりを強めることで血行が促進されます。

 

よって、股関節の内旋という動作において、拮抗筋の大臀筋や外旋六筋が柔らかくなり、その次に展開する内旋の動作をスムーズにさせてくれます。

 

そこから、本来の目的であった内旋の動作へ移ることで、動きやすくなった(拮抗筋が伸びやすくなった)状態からの運動の向上が自覚できるようになります。

 

そして、この股関節のブロックを解除してから、腰部の回旋のPNFを入れることで非常に滑らかに腰が動くようになってくるので腰痛全体の緩和に繋がるケースが多いのが特徴です。

 

全てのクライアントに当てはまらないかもしれませんが、可動域制限がかかっている股関節をリリースして腰痛を軽減させるこの手法は大変効果的です。

 

Tsuji式PNFテクニックの施術ポイント

 

今回ご紹介したアプローチ方法をお試しになるために、いくつか施術のポイントをお伝えしておきます。以下のことに注意しながら施術を行なうとしっかりと効果を出せると考えます。

 

1:クライアントの最大可動域で施術する。

 

2:誘導はじめのファーストタッチはクライアントの可動域を若干オーバーするようにプッシュして、反動も使いながら誘導方向へ導く。

 

3:ファーストタッチのみ初動負荷がかかり、後はクライアントの皮膚に密着しているだけで抵抗はほぼ与えない。

 

4:タッチだけでなく口頭指示で合図や誘導をしていくとクライアントは分かりやすくなる。

 

5:施術者はあくまでも誘導のみで、クライアント自身で運動はしてもらう。

 

6:ひとつの動作に対して10回を目安に行なって、最終回には誘導していった方向の最大可動域の位置で10秒間ホールドしてもらう。(回数、秒数は目安です。)

 

7:ビフォー&アフターのチェックをしておくと改善効果を計測でき、クライアントにも理解を得やすい。

 

以上のことを考慮しながらアプローチにあたってみて下さい。

 

 図解説明 

 

 股関節外旋-Tsuji式PNFテクニック

左右両方ともアプローチしましょう。    

 

股関節内旋-Tsuji式PNFテクニック1

左右両方ともアプローチしましょう。

   

 

腰回旋-Tsuji式PNFテクニック

 

腰回旋を最大までさせてからベッド(床)につくまでの誘導を行なう。左右両方ともアプローチしましょう。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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プロフィール

写真 辻亮
1976年生まれ。龍谷大学経営学部卒業後、経営コンサルタント会社に入社。仕事のかたわらスポーツトレーナーとして活動、後に総合リハビリテーション科に勤務。スポーツ&リハビリトレーナーとしての活動を通して辻式PNF等のオリジナルメソッドを開発し、2003年大阪淀屋橋にUP+CONDITIONを設立。現在500店舗以上の整体院、サロンの運営・技術支援に携わりながら、 直営店舗・日本PNFテクニック協会(JPTA)の代表を兼任。 著書に『となりの「治療院」が儲かっている本当の理由』(ぱる出版) 『クリスタルジュエリーダイエット』(長崎出版) 『Tsuji式PNFテクニック入門』(BAB出版)など。最新作セルフケアDVD『Tsuji式PNFホームケア入門』がBAB出版より絶賛発売中!
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