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連載:突撃! セミナーレポート!

活法研究会副代表・栗原誠~活法を“Kappo”にするために~
カテゴリ: インタビュー

トワテック リサーチ

 

プロフェッショナルとして活躍する手技療法家・セラピストが主催する人気セミナー。彼らが伝授するテクニックの核心とは? そしてセミナーを通して彼らが伝えようとする想いとは? 人気セミナーを主催するカリスマ達の本音に迫る!

 

 

 

Q.そもそも碓井流活法とはどういうものなのか、教えてください。

 

栗原 活法本来の意味は柔術(古武術)における殺法の裏技として伝承されてきたもので、整体の源流とお考えいただければとよいと思います。活法は柔術の面影が残っている整体術といえ、古武術整体と言い換えることができます。

活法にもいろいろな流派がありましたが、碓井流活法は枝分かれする前の大本の幹の部分がベースになっています。原型の活法に師範の碓井誠が独自の視点を加えて現代人のライフスタイルに合うようにアレンジを加えたものといえます。

たとえば活法の蘇生術などもそうですが、整体に必要のない部分や効果があやふやなものや効果が出にくい、あるいは効果がわからりにくいがその割には危険度が高いといった技は排除してまとめあげています。

 

Q.整体とはどのような違いがあるのですか。

 

栗原 整体は形を整えていくというイメージがありますが、活法の場合は動きを整えるというイメージに近いです。ですから、骨格的な歪みに対しても、骨を正そうという発想はなく、骨を動かしている筋肉に着目し、過度な緊張状態を起こしている原因にアプローチします。ですから、活法から考える正しい姿勢とは“時と場合に応じた姿勢”のことであり、まっすぐな姿勢を指すわけではありません。正しい動き方ができれば、結果的に止まっても姿勢的にもきれいに見えますよ。

活法には基本的に、“治す”という考え方がありません。「人間が人間を治すことなどできない」とよく師匠が言っていますが、治すというよりも補助をするという考え方に近いです。こちらが大きな力を加えて変化を起こすのではなく、患者さん自身が本来、持っている調整能力、治癒能力を引き出してあるべき形に戻すという考え方です。その際、 “最小の刺激で最大の結果を出す”ということを重視しており、この考え方は基本が武術なので、最小のエネルギーで相手を倒すという発想と同じだといえます。

あくまでも補助なので身体にやさしく、危険度が極めて低いといえます。受けていただくとわかると思いますが、力を加えるというよりも患者さんに動いてもらうということが多く、術者は誘導に軽い力を使うだけで大丈夫です。上手になればなるほど力は必要なくなります。

 

Q.活法では実際にはどういった動きをするのですか?

 

栗原 具体的には導引と操法という二つの方法があって、碓井流における導引とは患者を術者の言葉と所作で誘導し、筋肉を調整する技術のことを言います。肉体(筋肉)だけではなく心に働きかけ、心身をよい方向に導きます。患者と術者が同調し、同化することが技の中枢になっており、患者参加型の施術であるといえます。

操法というのは術者の身体的操作によって患者の自然体を導く技法で、術者の意識が描く動作と実際の動作の一致が技術の完成度を高めます。

 

Q.セミナーを始められたきっかけはどういうことからですか。

 

栗原 当研究会代表の橋本聖樹はもともと碓井の弟子として活法を修得し、この秘術をこのまま埋もれさせてしまうのはなんとしても惜しいということで、より広く普及させ、身体に悩みを抱えている多くの人を助けたという趣旨を師匠に伝えました。活法も元々は一子相伝、口伝という形で流派に分かれて伝承されてきたものですが、師匠もこのまま細々と伝えていくより世の中に広く役立てた法がよいという考え方の持ち主なので意見が合致し、橋本は師匠の許しを得て活法研究会の前身となるT3ラボを始めました。

T3というのは三位一体という意味で、心、身、神(神は碓井流では環境と定義)がバランスよく整った状態をいいます。元々碓井流活法は三位一体療法をいわれており、三位を一体と捉えることにより次元の高い調整が可能となるという考え方に立っています。

私はそのT3ラボを受講し、活法の奥深さに触れのめり込んでいきました。同時に活法の可能性は無限大であるという思いに至り、世の中に広めたいという意を強くし、研究会の一員として参加することを決意しました。その際、 “活法”という言葉自体をブランドにして復興させていこうということで、名称も現在の「活法研究会」に改め、5年目を迎えています。

 

 

Q.セミナーの参加者を主に鍼灸師に限定している理由はどういったことからですか?

 

栗原 セミナーの受講は鍼灸師の方、鍼灸学校の学生、あんまマッサージ、指圧師の方を対象としているのですが、橋本も鍼灸師ということで、鍼灸師は身内的な感覚があり、活法がなじみやすいということがまず1点です。

もう一つは鍼灸師は免許を取得しても生活の糧にするのが難しいため、活法によって鍼灸のテクニックの幅を広げると共に臨床力向上に役立てていただければという思いがあります。

活法と同じ東洋医学のベースを鍼灸師の方はすでにお持ちなので、基本的なことは省いてすぐに活法の独自性を身につけていただくことができるので非常に効率がよいということもあり、我々としてもスピーディにクオリティが高い人材が育成できるという点で大いに期待しています。

 

Q.ほかのセミナーの違いはどんなところにありますか。

 

栗原 コーチングと実践重視ということでしょうか。当研究会のセミナーは座学ではなく、即戦力を養うことを第1に考えており、実際に技を覚えて帰ってもらうために10〜12人という少人数制で、一泊二日の合宿を行っています。そこで参加者一人ひとりが結果の出るレベルに到達するよう、徹底的に指導します。といっても、厳しさだけでなく、笑いありの楽しく充実したセミナーなのでご安心ください。1泊目の夜は親睦と情報交換などを兼ねた懇親会を開催し、和気あいあいのうちに皆さん、打ち解けていらっしゃいます。

碓井流活法には全部で500種類以上の技がありますが、セミナーでは鍼灸師が遭遇しやすい症状や鍼灸師が患者さんから改善を期待されている症状にフォーカスをし、使いやすい技に絞り込んでカリキュラムを組み立てています。具体的には入門編として腰痛、肩こり、骨盤調整についてそれぞれ10個ずつくらいの技を修得していただいています。

 

 

Q.受講される方の年齢層はどれくらいですか?

 

栗原 20代から50代、60代と年齢層は幅広いです。中心は30代といったところでしょうか。地方開催をしていないので遠方の方はたいへんだと思いますが、ほぼ全国から集まっていただいています。

 

Q.参加された方の反応はどうですか?

 

栗原 非常にたくさんの感想をいただいておりますが、「今までより仕事が楽しくなりました」ということはよく聞きます。新しい技術や発想を現場に持ち帰って使ってみてすぐにその反応が返ってくるので面白く、やりがいにもつながるのだと思います。私たちもそれが一番、うれしいです。

鍼灸は中国で育った東洋医学で、活法は日本で育った東洋医学ということで相性がすごくいいんです。ですから、整体の時間、鍼の時間とあえてメニューを分けなくても、一連の流れの中で鍼をしながら自然に活法を取り入れることができ、鍼灸師にとっても導入がしやすいと思います。

また、臨床の場面で鍼を怖がる方、抵抗感のある方に、指圧やマッサージから入って鍼につなげていくというパターンが多いのですが、指圧やマッサージの替わりに活法から入って体の変化を実感していただくことによって鍼につなげやすいと言われる方が多く、鍼へのステップとして利用することもできると思います。

鍼で結果が出せるかどうかわからない、自信がないというときに活法を使ってなんらかの変化を起こして患者さんの信頼を得ていくということもできますし、逆に活法でできる範囲を行い、できない部分を鍼灸で補うということもできます。いずれにしろ、独立したメニューとして立ち上げるというよりも、鍼灸の中に溶け込ませるのがよいのかなと思います。もちろん、活法というメニューを新たに設けていただいてもよく、会員さんそれぞれの考えでやっていただければと思います。

 

Q.今後の目標や夢がありましたら、お聞かせください。

 

栗原 鍼灸師の方が活法を修得していただくことで、クオリティの高い技を広く世に広めていきたいということと、遠大な計画ではありますが、活法を“Kappo”として世界用語にしたいという夢があります。活法はまだあまり知られていない技術ですが、日本人の大切な財産の一つであり、世界に通用する技だと思います。

指圧はShiatuとして世界に通用しており、レイキもReikiと英語表記されています。同じように、Kappoもローマ字表記で通用する言葉にしたいですね。じつはすでに海外向けにJapanese Traditional Body Work としてサイトも立ち上げています。まだ未完成なのですが、いつか完成できるよう一歩一歩着実に進んでいきたいと思っています。

 

取材/渡辺トモヒロ 文/山口英理子

 

プロフィール

写真 栗原誠
活法研究会・副代表。鍼灸に強いこだわりをみせる鍼灸師でありながら、活法を語り出すと止まらない。活法に対する探求心が鍼灸を飛躍させると信じている。鍼灸と活法のコラボによる「古武術鍼法」を提唱し、その効果を自らの臨床によって証明している。2月23日に「特効穴と有名穴の治効メカニズムを古武術で読み 解く」セミナーを開催! 詳細はこちらをクリック
施設写真
活法研究会
東京都港区高輪3-25-27 アベニュー高輪901
TEL TEL 03-6277-1533(株式会社KAPPOLABO内)
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