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連載:辻亮先生のゼロからスタートするためのPNF講座

第5回 治療院で活かせるTsuji式PNFテクニック(3)
カテゴリ: コラム

トワテック リサーチ

 

足関節内反捻挫・O脚矯正に関連するPNFテクニック

 

 

今回も具体的に治療院の現場で活かせるTsuji式PNFテクニックをご紹介させて頂きます。

治療院においてスポーツをされている方から高齢者まで発症頻度の高い足関節の内反捻挫の改善についてお伝えしていきます。

また、内反捻挫からも起因の一つとされる外側体重による歩行習慣によるO脚の改善にも少し触れてさせて頂きます。

これまでPNFテクニックはリハビリテーションを中心に確立された手技両方でした。しかし、この手技療法は健常者やスポーツをされる方のコンディショニング、また軽度の障害や可動域制限の改善にも効果が認められております。

Tsuji式PNFテクニックはPNFをシンプルなアプローチ法に再構築したオリジナル手技ですが、国内外で多くのトップアスリートにも効果を出し続けている手技療法のひとつです。

今までにない特徴的なアプローチ法でぜひクライアントの症状改善にご活用ください。

日頃、先生方が施術している手技に組合せて活用できる本テクニックは非常に即効性もあり、どなたでも習得できることから再現性の高い内容となっております。

 

 O脚のメカニズムからの足関節内反捻挫

 

日本人はなぜかO脚が多いと言われております。大小様々ではありますが、実に9割はO脚であるという統計もあるくらいです。

では、なぜそれほどまでにO脚が多いのでしょうか?

ひとつ考えられるのは、欧米式文化になったとは言え、まだまだ床の生活が中心になっている部分もそのひとつです。

これ自体が文化として正しいとか、悪いとかいうのは置いておきまして、床での生活は前屈みの体制も多く、日本人は特に屈筋群の筋肉をよく使っております。

これは身体の前で縮こまっての作業が多いということになります。猫背、前屈み、身に覚えないですか?

それとは逆に欧米人は伸筋群をよく使うライフスタイルになっており、背筋、二の腕(上腕三頭筋)、臀筋、ハムストなど後ろ側を活用した歩き方や生活様式が多いのが特徴です。

以上のことからも考察して、ここで紹介しておりますTsuji式PNFテクニックの下肢パターンにて伸筋群にも刺激を与えて、日常生活でも使いやすい状態にすることで下肢ラインの改善(=O脚改善)にも繋がっていくのです。

また、メカニズムの詳細をさらに説明すると、先天性や骨そのものの疾患によるものは別として、屈筋群中心の生活に合わせて、姿勢のアンバランスさから引き起こる可能性が大きいと考えられます。

 

1. 骨盤が歪み開いてくる。


2. それにより身体の外側に体重がかかってくる。


3. 体重が外側にかかることで外側広筋などが発達する。


4. 次第にその外側の筋肉に大腿骨なども引っ張られる。


5. がに股を避けるように膝は内側に入る。


6. O脚になっていく。

 

これは幼少期からの正しい姿勢の認識や指導が出来ていないというのもひとつ挙げられます。

まずは大人が正しい知識を持たなければ改善はできないでしょう。

そして、このO脚体質から足底の体重移動も正しくは、踵から入り足底から母指に抜けていくのが理想的なのですが、小指側で抜け終わっているのが大半になります。

革靴やヒールのある靴の踵を考察するとよく理解ができるですが、外側がいつも擦り減っている方はこのO脚体質であると断定できます。

それは足関節でいう内反状態であり捻挫の発症率を極めて高める要因になるのです。

 

Tsuji式PNFテクニックの施術ポイント

 

Tsuji式PNFテクニックのアプローチ方法をお試しになるために、いくつか施術のポイントをお伝えしておきます。以下のことに注意しながら施術を行なうとしっかりと効果を出せると考えます。

 

1:クライアントの最大可動域で施術する。

2:誘導はじめのファーストタッチはクライアントの可動域を若干オーバーするようにプッシュして、反動も使いながら誘導方向へ導く。

3:ファーストタッチのみ初動負荷がかかり、後はクライアントの皮膚に密着しているだけで抵抗はほぼ与えない。

4:タッチだけでなく口頭指示で合図や誘導をしていくとクライアントは分かりやすくなる。

5:施術者はあくまでも誘導のみで、クライアント自身で運動はしてもらう。

6:ひとつの動作に対して10回を目安に行なって、最終回には誘導していった方向の最大可動域の位置で10秒間ホールドしてもらう。(回数、秒数は目安です。)

7:ビフォー&アフターのチェックをしておくと改善効果を計測でき、クライアントにも理解を得やすい。

 

以上のことを考慮しながらアプローチにあたってみて下さい。

 

足関節内反捻挫・O脚矯正に関連するPNFテクニック—図解説明

 

①伸筋群ストレッチ:ヒラメ筋ストレッチ

伸筋群を意識させていくためにファーストストレッチを入れていく。

クライアントがストレッチされているのを感じるポイントで約10秒程度。

 

膝を曲げた状態でストレッチするのがポイントである。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②伸筋群ストレッチ:腓腹筋ストレッチ

伸筋群を意識させていくためにファーストストレッチを入れていく。

クライアントがストレッチされているのを感じるポイントで約10秒程度。

 

次は膝を伸ばした状態でストレッチするのがポイントである。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③伸筋群ストレッチ:ハムストストレッチ

伸筋群を意識させていくためにファーストストレッチを入れていく。

クライアントがストレッチされているのを感じるポイントで約10秒程度。

これも膝を伸ばした状態でストレッチするのがポイントである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

④大腿外側広筋ストレッチ

O脚による歩行で負担が大きい外側の筋肉を意識させていくためにファーストストレッチを入れていく。

クライアントがストレッチされているのを感じるポイントで約10秒程度。

セラピスト自身がこの筋肉の走行をよく理解、意識してストレッチするのがポイントである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤足関節の底屈-Tsuji式PNFテクニック

足関節の最大背屈からセラピストのタッチと誘導で最大底屈へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大底屈時で10秒ホールドを行なう。

 

タッチと誘導はクライアントの母指に意識させることで正しい歩行の体重移動の土台を作る。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑥足関節の外反-Tsuji式PNFテクニック

足関節の内反からセラピストのタッチと誘導で最大外反へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大外反時で10秒ホールドを行なう。

 

タッチと誘導はクライアントの小指に意識させることで内反へ入る捻挫の癖の修正をする。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑦股関節の屈曲-Tsuji式PNFテクニック

足関節底屈からセラピストのタッチと誘導で最大背屈→膝屈曲→股関節屈曲へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大底屈時で10秒ホールドを行なう。

タッチと誘導はクライアントの足の甲、膝上に意識させることで股関節の最大屈曲に向かう。

 

この動きを最初に取り入れることで後の伸展へ行きやすさが出てくるのである。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑧股関節の伸展-Tsuji式PNFテクニック

股関節の最大屈曲時からセラピストのタッチと誘導で股関節伸展へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大伸展時で10秒ホールドを行なう。

タッチと誘導はクライアントの母指に意識させることで股関節の最大伸展に向かう。

 

下肢の伸筋群を総動員していくことでO脚改善につながる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑨股関節の外旋-Tsuji式PNFテクニック

股関節の最大内旋時からセラピストのタッチと誘導で股関節外旋へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大外旋時で10秒ホールドを行なう。

タッチと誘導はクライアントの膝外側に意識させることで股関節の最大外旋に向かう。

 

一旦外旋への動きをつけることで本来修正していきたい内旋への方向への行きやすさを出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑩股関節の内旋-Tsuji式PNFテクニック

股関節の最大外旋時からセラピストのタッチと誘導で股関節内旋へと導く。

この動きを10回目標として最終10回目は最大内旋時で10秒ホールドを行なう。

タッチと誘導はクライアントの膝内側に意識させることで股関節の最大内旋に向かう。

 

外股になっている股関節の癖を内旋への意識付けでO脚改善につながる。

 
 

 

 

 

 

 

プロフィール

写真 辻亮
1976年生まれ。龍谷大学経営学部卒業後、経営コンサルタント会社に入社。仕事のかたわらスポーツトレーナーとして活動、後に総合リハビリテーション科に勤務。スポーツ&リハビリトレーナーとしての活動を通して辻式PNF等のオリジナルメソッドを開発し、2003年大阪淀屋橋にUP+CONDITIONを設立。現在500店舗以上の整体院、サロンの運営・技術支援に携わりながら、 直営店舗・日本PNFテクニック協会(JPTA)の代表を兼任。 著書に『となりの「治療院」が儲かっている本当の理由』(ぱる出版) 『クリスタルジュエリーダイエット』(長崎出版) 『Tsuji式PNFテクニック入門』(BAB出版)など。最新作セルフケアDVD『Tsuji式PNFホームケア入門』がBAB出版より絶賛発売中!
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