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連載:実例で学ぶ、鍼灸院・接骨院・整体院で知っておきたいクレーム対応

第3回 いつもの施術が「セクハラ」!? 知っておきたい知識と予防策について
カテゴリ: 経営

トワテック リサーチ

前回までは、一般論としてのクレームの初期対応とその心得についてお話ししてきました。第3回となる今回からは、特定のシーンを掘り下げてお話ししていきたいと思います。
まずは男性施術家にいつ降りかかってもおかしくない「セクハラ問題」を取り上げてみましょう。

 

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事前の説明と相互理解が予防のカギ

 

 

セクハラ問題は施術者の技量とは関係なく、利用者が手技に満足できなかったことがきっかけになると考えています。施術中に利用者に芽生えた不信感が、あとになって「触り方が変だった」とか「必要のないところを触られた」と判断されると、「あの施術はセクハラ行為だ」と思い込み、そしてクレームへと発展していきます。つまりセクハラ問題は、施術者と利用者の感覚の違いから生じると考えられます。

施術に満足し、笑顔で退店された利用者からセクハラの訴えはまずありません。一部肌の露出が必要となる鍼灸治療でセクハラの訴えをお聞きしないのは、施術者と利用者双方が施術の目的と方針を共有できているからでしょう。

セクハラを訴える利用者の初動は、他のクレームと同様に電話・メール・来店と様々です。傾向としては本人からのメールや、家族や知人の男性と一緒に来店するパターンが多いように思われます。セクハラの場合は施術担当者以外のスタッフが話を聞くことが望ましく、できれば女性が対応することをお勧めします。

まずは利用者の訴えを確認し、施術が正当であることを説明しましょう。その上で、施術者側の説明や配慮が足りなかったのであればお詫びをします。その場で事実確認がとれない場合は利用者の話を聞くにとどめ、その後施術担当者への確認を行い、あらためて話し合いをもちます。日時を決め、面会場所は店舗でも利用者宅でもない場所を設定することにより、店舗営業への影響や、他の利用者への迷惑を最小限に抑えることができます。

利用者の中には店舗の都合を考えずに来店されたり、「ネットに書き込む」「警察に行く」といった文言を用いて執拗に慰謝料を請求する人もいます。店舗側が営業妨害や脅しと感じるような言動があるときは、早めに警察へ相談に行くことも手段のひとつです。ある店舗では、警察に相談したところ「『その利用者はセクハラ被害届の常連で、被害届けが出されれば一応受理はするが、大ごとになる恐れは低い』と言ってもらえた」というケースをお聞きすることもあります。施術者にやましい気持ちがなければ、正々堂々と対応すればよいのです。
 


では、そもそもこのようなセクハラの訴えをなくすにはどうしたらよいでしょうか?
セクハラの訴えは胸部(鎖骨下・胸骨付近・腋下)か股関節周囲(大腿部内側、臀部、そけい部)のいずれかの部位に関するものがほとんどです。
これらの部位への施術を行う際に、自分自身の施術方法に固執するあまり、利用者への配慮が不足していませんか? 利用者への説明や確認について見直すことをお勧めします。

確認方法としては、施術内容を事前に説明して了承を得る方法と、施術してほしくない(触られたくない)部位を確認する方法の大きく二通りがあります。
しかし後者の場合は、口頭での詳細確認では利用者を「何をされるの?」と不安な気持ちにさせたり、確認行為自体がセクハラと受け取られかねません。お客様シートなどに施術部位がわかるような人体図を載せ、利用者に○×で印をつけていただくといった工夫も必要です。

常連利用者が多いかどうか、担当する施術家が決まっているかどうかなどの条件により、利用者に確認を行う条件は店舗毎に異なってきます。
これを期に自分なりのセクハラ対策を検討されてみてはいかがでしょうか?
 


今回も最後までお読み頂きありがとうございます。
次回、第4回は利用者が弁護士をたててきた場合の対応についてお話したいと思います。

 

 

 

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プロフィール

写真 一般社団法人 日本治療協会
1998年設立。2006年の法人化を経て。20,000人を超える会員とともに現在に至る。国家資格者・民間施術家を問わず利用できる会員保障制度(賠償責任保険適応)を提供し、毎年200件を超えるクレーム対応相談に対して、経験に基づいた立場からのアドバイスを行っている。
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