vol.001アメリカ最先端!スポーツ医学事情
アメリカに於けるアスレティックトレーナー認定試験
今はその頃に比べてかなり試験形式が変わって来たみたいです。
今回は今年4月に試験を受けた大学の後輩にインタビューをして内容や仕組みを聞いてみました。
日本のATの試験と違い、コンピューターを使用しての試験だそうです。
試験はハイブリッド4問と筆記125問に分かれています。
所要時間は全部で4時間、筆記125問を完了したのち、ハイブリット4問が出題される形式です。
所要時間の4時間は自分の好きなように時間配分することができます。
なので、たとえば、2時間を筆記に使い、残り2時間をハイブリッドに費やしてもかまいません。
ただ、試験中にトイレに行きたい人は行けない事もないですが時間は待ってくれません。
新たな形式でハイブリットというのはコンピューターのマウスを使って傷の処置をしたり、例えば写真で出てきた体に、指定されたデルマトームやランドマークにドットを付けたりとなかなかユニークです。
サンプル問題として、まぶたの上を切った選手の処置にバタフライストラップをマウスで付けたり(上から又は下からさすって)傷の処置の仕方をテストされたり、マネージメントの問題として、一年分の大学なりスポーツクリニックなりトレーニングルームのテープ等のサプライをステップ1番から8番迄を注文、発送、支払い……順番に並べ替えたりします。
例えば数社にテーピングを注文してビットを取って一番安いところにオーダーを送ったり、インボイスを作ったり、自分で企業と取引をする訳です。
そのような仮想(シュミレーション)をコンピューターで行う問題等が4問あります。
そして筆記(Written)は医学に関する問題から、薬、解剖、生理、病理、衛生、診断、もちろんスポーツ障害、リハビリテーション等、かなりの広範囲から出題されます。
基本的な問題より、応用問題が多くなってきているのでただの四択覚えでは合格はおぼつきません。
合格は800満点中、最低500点は必要で、合格率は3割から5割と言われています。
試験資格は4年生の大学(認定校)で専門課程を修了し、受験時にCPR、AEDの資格保持が必要です。
試験料は一律$350で何回でもうけられますが、その度に$350を支払います。
また1年以内に合格しなければなりません。
僕の頃は口頭試問や実技試験もあったのですが今は大学のカリキュラムの中で実際の実技試験がありそれは認定校である大学に委ねられています。
資格試験は年間5回あり、試験期間は2週間で自分の好きな日にちと時間を選択することが出来ます。
試験結果は約4週間から6週間で通知が送られて来ます。
もっと詳しい事やサンプル問題等を見たい方は是非、nataboc.orgにアクセスしてみてください。
今回は全米アスレティックトレーナーズ協会認定試験概要についてお話ししました。
- 小松 武史先生