トワテック メディカルレポート

トワテック通販サイトで人気を博したトワテックメディカルレポートがアーカイブとして復刻。来院患者さまへより良質な施術を行いたいと考えていらっしゃる治療家の方に「施術に活かせるヒント」、「患者さまへお伝えすると喜ばれる健康情報」などが盛りだくさんです。

vol.075日米教育相違点から見る実技の必要性について part.3

インターンシップで学生にとって一番力がつく点は実際の患者さんを通して問診、治療方針の確立、弁証論治、取穴、治療、漢方薬処方と自分1人でやらなくてはならない点だ。
もちろんサポートや確認の為にスーパーバイザー(教授)が付いているがインターン生は自分の患者さんなので責任感に加え、わからない事は質問して患者さんの為に一所懸命になる。

もちろん学生なので至らないところも多い。
鍼灸は経験医学といわれ、失敗を克服して成功に結びつく事も少なくない。
患者さんを治せなくて、悩んで、学んで、そして又新しい試みをして初めてうまく治療出来る事もある。
インターン生は勉強させて頂きますという姿勢で、また患者さんは安くやって頂けるというスタンスがある。
失敗と言っても僕らスーパーバイザーがいるのでたいした事はない。
だからインターン生の多少の失敗は愛嬌ととらえてくれる人も多い。

実際の臨床で失敗したり、治せなかったりすると患者さんはもう戻って来てくれない。
だが最初のうちは上手くいかなくて当然だし、何度も自己嫌悪に陥る事がよくある。
失敗をそのままにしている治療家は問題外だが、いい治療をする為にどうしたらいいか考えるし(これが大事!)、次回はこうしよう等とあれこれ模索する。
このあれこれ考えるのが治療家として成長するのに必要な事だし、又同じ患者さんが来てくれた時に失敗しない様に再び努力出来る点がこのインターンシップの醍醐味ではなかろうか。

日本では法律や行政、その他の法令も含めてインターンシップ制度は難しいかも知れない。
でも無理なら無理なりに他のやり方でカバーしていかないと現実に患者さんと向かい合った時、しっかりした治療が出来ないとプロとしての責任が果たせない。
次回はこの問題を克服する為の話しをしたいと思います。

小松 武史先生

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