トワテック メディカルレポート

トワテック通販サイトで人気を博したトワテックメディカルレポートがアーカイブとして復刻。来院患者さまへより良質な施術を行いたいと考えていらっしゃる治療家の方に「施術に活かせるヒント」、「患者さまへお伝えすると喜ばれる健康情報」などが盛りだくさんです。

vol.0139患者さまにどういう心で接するか。

今回は、「自分の無限の可能性を信じる」です。

人生や仕事において新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性を信じることのできる人だと言われています。
現在の能力をもって「できる、できない」を判断してしまっては、成長ができません。
人間の能力は、努力し続けることによって無限に広がります。

例えば、施術において右手に怪我をして、左手一本で1か月施術をしなければいけないとします。
初めは「患者様に満足していただけるだろか。」と悩む気持ちもあるかと思います。
しかし、「なんとしても、左手一本でやりとげよう。」「今まで自分のやってきた努力を信じよう。」と思い行動すると、様々な能力や可能性に気づき、大きく成長できます。

実際に、左の手指のみでは、一日もたないため、今ままで中心的に使っていなかった自分の肘や膝・足の指を使って施術(マッサージなど)をします。
「えー足で。」という方がいるかもしれませんが、人間の体の一部を使って、真剣に患者様の身体に施術し、触れると「どこを使っても患者様にとっては関係ない」ことがよくわかります。
もちろん、すさまじい真剣さがあってこそ、はじめて認められることです。

鍼においても、片手で刺入、刺激、抜鍼の方法が身につき、思いのほか片手でできることがわかります。
また、両手に戻った時に、両手同時に刺入することでき、刺激の幅が広がります。
また、施術所作に感覚的に無駄がなくなります。

もう一つ例をあげます。
訪問治療で数年に一回の雪が降り、路面に雪が積もったり、凍結が起こった場合、「移動が無理なため、訪問を休む。」のか、「どうやったら訪問ができるのか」を考えるのかで、天と地の差が出てきます。
(もちろんあまりに危険な状態であれば休むことも必要ですが。)
「どうやったら訪問ができるか」を考えている人は、車の通ったわだちを通ることや、安全な道の選定、徒歩でいけるのかどうか、徒歩での移動時間はどうかや、「訪問ヘルパーさんは休めないはずだから、こういう時はどのように移動しているのかを聞いてみよう」や、訪問時間をずらして時間に余裕をもたせ、遅くなっても必ず訪問するようにしてはどうか。

治療院のある地域の気候では、どの程度の気温で、雪が解け、解けるのにかかる時間はどれくらいか。
地形による解けやすい地域はどこか。
数年に一度の大雪はめったに出会えない。
出張に必要な安全データーをとる絶好の機会だ。
と考えています。

人間はどうしても易きにながれがちです。
しかし、自然や経済の法則は、適者生存であるため、治療院経営においても社会に必要とされなければ、容赦なく淘汰されます。
その意識を働く全員で共有し、廃業寸前に気づくことのないように、普段から「自分には無限の可能性がある」と強く信じることが大切です。

西川 和義先生
NPO全国鍼灸マッサージ師協会 兵庫支部副支部長

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