トワテック メディカルレポート

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vol.0142アキレス腱断裂について

今回はアキレス腱断裂について少し考えていきましょう。

まず、アキレス腱断裂の発生要因として、長期間スポーツを行っていなかった人が急にスポーツ動作をした場合や、準備体操を怠った場合などが挙げられます。
解剖でアキレス腱とは、腓腹筋とヒラメ筋が形成する強大な腱です。
歩行時などで、常に緊張と弛緩を繰り返している部分でもあります。
そういった場所で運動動作開始時に踏み込みや踏切などで下腿三頭筋に急激な収縮力が加わった場合によく発生します。
またアキレス腱断裂の基盤に腱自体の変性が存在することが明らかになってきてることから、30歳以降の中年にかけて多く発生するのはそういった背景も起因していると推測されます。

受傷者の多くは「ブツ」「バチ」という音とともに誰かに後ろから蹴られた、または何かがぶつかったという表現をされることが多いです。

その他、症状・診断として断裂部の陥凹を触知。
Thompson test陽性。
つま先立ちは不可能であるが、後脛骨筋や足底筋、趾屈筋の機能により足関節の自動底屈運動は可能ではあります。
診断のポイントとして受傷機転と局所の所見、Thompson testでほとんど確定できます。
アキレス腱断裂はありふれた外傷のひとつでもあり、注意予防が必要ですが保存療法・手術療法にもかかわらず予後は比較的良好です。

北村 大也先生
整形外科医

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