トワテック メディカルレポート

トワテック通販サイトで人気を博したトワテックメディカルレポートがアーカイブとして復刻。来院患者さまへより良質な施術を行いたいと考えていらっしゃる治療家の方に「施術に活かせるヒント」、「患者さまへお伝えすると喜ばれる健康情報」などが盛りだくさんです。

vol.0162第7回「競合店の観察と集客活動」

今月のテーマは「競合店の観察と集客活動」です。
今回は具体的なテーマにそってお話したいと思います。

まず、「競合店の観察」
一般的な鍼灸整骨院における施術内容は、治療を目的とした内容がほとんどで、今まで行ってきた治療の中での得意分野を前面に打ち出してこられたと思います。
特に保険請求可能な疾患の種類も限られており、現実的にはどの治療所でも外から見ると特に大差はないように見えます。

美容鍼灸の場合は大きく分けて、首から上の美顔を中心としたメニュー、首から下の痩身を中心としたダイエットメニュー、リラクゼーションを目的としたメニューといった構成となります。
特に美顔のメニューは、リフトアップやシワの改善、たるみや小顔というように多種にわたるメニューがあります。

美容鍼灸を業として行うには、先生方の商圏の中にあるエステティックサロンやすでに美容鍼等を打ち出しているお店(院)を調べてメニューの内容を把握してどのような施術を行っているかを調べる必要があります。
出来れば知り合いの女性に施術を受けてもらい、どのような施術方法の美容メニューなのか、使用している鍼や美容機の種類を調べ、目標達成(シワが無くなる・小顔になる)までの期間や費用、これらを誰がどれくらいの時間をかけて説明するか、どのような内装で、美容施術スタッフの服装や接遇はどうかというリサーチが必要です。

なぜ調べるのかというと競合店より当院を選択される差別化を見つける必要性があるからです。
美容に関心のある方は、全女性が対象ではありますが美顔術を実際するきっかけは、なかなか 皆様お忙しいので、一歩足を踏み出すには必ずきっかけが必要です。
例えば、当店(院)で多いのは、同窓会があるの。とか、子供さんに[お母さんの肌シワシワだね。眉間にいつも、シワがある]と言われてしまった。等々ほんとに子供は正直ですね。
色んなきっかけで、このままでは、大変なことになると、鏡と毎日にらめっこ。

シワを減少させ以前のような若さを、少しでも取り戻す為にはどの方法が、自分には一番いいのか?
友達に相談、雑誌、インターネットなど情報収集が、始まります。
その時にひとまず行ってみよう!と思ってもらえるかが重要ポイント。

簡単に書きましたがこれらの内容の把握は大変困難な事です。
1人の人間が一度行ったくらいではわからないかもしれません。
常日頃から、アンテナ張り巡らせなくては、いけないのです。

美容メニューは宣伝広告による集客が可能で、技術の修得さえ出来れば色々なメニューの組み合わせは無限に広がります。
常に最新の美容法や理論に沿った商材や美容機がどんどん出てきまが、軌道に乗り固定客を掴めれば、経営的にも良い効果が期待できます。

美容術には公的な資格は存在せず、毛根を破壊する脱毛法やまつ毛パーマ(まつ毛にパーマをあてる行為)、まつげエクステ(まつ毛につけ毛を貼る行為)は、医師や美容師といった国家資格を持つ者にしか許されていませんが、一般的な美顔や痩身、リラクザーションには資格は必要ありません。
多くの一般の方が今だに勘違いされていますが、特にエステティックサロンは何の資格もなく営業しているのです。
もちろん保健所の申告もいりません。
又、鍼灸院の中で鍼灸以外の行為を行うことは禁止されています。
美容メニューを行うには、隔離した部屋を作るなど法律に抵触しない細かな規制があり、基準をクリアーする為に内装工事が必要になるかも知れません。
その点は所轄の保健所に詳しく聞いて下さい。

近隣の鍼灸院が美容メニューを、外観はそのままで取り入れたからとしても、その鍼灸院が法律に抵触しているかいないかは外からはわかりません。
最近新しく開設する鍼灸院は、初めから美容メニュー(もちろん実費)を行うことが分かっている場合は、事前に建築設計事務所等が保健所と競技し内装プランを決定しています。
この事はくれぐれも注意してください。

次に集客活動ですが鍼灸院として法律に抵触しない内装がなされている場合、実費である美容術に関しては広告を紙媒体等に掲載することが出来ます。
しかし先生方の地域で日頃ポストに投函されている情報誌全てが、お金さえ払えば掲載できるとは限りません。
この事もよく調べてから美容メニューの導入計画をたてて下さい。
それぞれの情報誌の社内規程等や広告内容により掲載を断ってくる事も珍しくありません。

掲載内容の情報収集も各地域には、様々な鍼灸院やエステサロンが存在し、毎月毎月掲載しているとは限らないので広告代理店に半年から一年間くらいのバックナンバーを見せてもらい、薬事法等のNGワードに注意しながら検討する事をお勧めします。
今まで、鍼灸治療院では禁止されていた集客活動は、新たな患者様やお客様を獲得するビッグチャンスです。
鍼灸と美容による相乗効果で大盛況サロン(院)を目指してほしいと思います。

最後に仕事のチャンスは、偶然にはやってきません。
呼び込むのです。
呼び込む力と、きたチャンスを生かしきる力が必要。
そしてそのコツは、出会った人を、大切にすること。
日々自問自答の毎日ですね。
頑張りましょう。

島田 ゆかり先生
YSI株式会社 代表取締役
NPO法人全国鍼灸マッサージ協会会員
一般社団法人日本エステティック協会認定
永久認定トータルエステティックアドバイザー
CODES-JAPANソシオエステティシャン
CIDESCO認定インターナショナルエステティシャン
日本エステティック業協会認定講師インターナショナルエステティシャン
CPE認定電気脱毛士
元池坊短期大学非常勤講師
YSI株式会社 代表取締役
トータルエステ鍼灸院 4店舗経営

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