• インタビュー
  • 2021/07/09

「なんでも治す」は無責任 フォロワーNo.1柔整師の理想像

Twitterフォロワー数・業界No.1の若手柔整師・吉澤遼馬。下北沢JM整体院の副院長を務める傍ら、SNSを活用した情報発信やオンラインサロンを積極的に展開するなど、溢れ出るバイタリティーに加え、過渡期を迎えた業界を生き抜く感性を併せ持った人物である。「勉強でも対人関係でも判断基準は僕自身。人の評価よりも自分がどう考えるかが重要」。物腰こそ柔らかだが、言葉にはプロとしてのプライドと自信が宿る。フォロワー数No.1を達成した男の次なる目標とは——。
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吉澤 遼馬
下北沢JM整体院副院長 柔道整復師
1994年12月13日生まれ。呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。学生時代は野球、サッカーに明け暮れ、複数回の脱臼、骨折を経験。接骨院・整体院で治療を受けるなかで、柔道整復師の道を志す。二十代半ばで副院長職とフリーランスを掛け持ちし、自身のセミナー講演も行う「若き異才」。



トワテック
吉澤先生はフリーランスとしても広く活動されていますよね。

柔整師の働き方の変化をどう捉えていますか?


吉澤
僕の場合、前職の社長が副業OKの理解ある方でしたので、当時から出張整体と治療院勤務を掛け持ちしたセミフリーランスのような形で働いていました。最近は接骨院の業務委託契約が増えてきていますよね。個人的にはwin-winの関係を築けると考えています。

トワテック
会社、柔整師(フリーランス)双方にプラスに働く?

吉澤
会社は社会保険料や残業代を支払う必要がなくなり、その分を従業員に還元することができる。フリーは確定申告が必要になりますけど、お金のリテラシーは身に付きます。今年4月からは個人事業主の柔整師も労災保険に特別加入できる仕組みになりましたよね。世の中の動きはフリーランスを後押ししているように映ります。


トワテック
前回、Twitterフォロワー1万人を達成したことで人の輪が広がったと話されていました。人間関係で大事にされているポイントはありますか?

吉澤
僕はもともと人付き合いが上手くなくて……多分、不器用なんですね(笑)。昔は自分の意図していない言葉が相手を傷つけたこともあります。だから言葉選びを大切にして、丁寧なお付き合いを心掛けているつもりです。今回の取材も、株式会社Eight Lab高山耕輔代表にお繋ぎ頂いて、お話しの機会を得たので、取材後にお礼のご連絡をします。

トワテック
まるで義理人情の世界ですね。

吉澤
僕もまだまだですが、こうした何気ないけど基本的なことができていない人って、意外と多い気がするんです。誰のおかげで今の自分があるのか——とか。仕事も人間関係も、礼節を欠かさず積み重ねることで、繋がりを深められると僕は考えています。

トワテック
最後に吉澤先生が目指す〝理想の柔整師像〟について聞かせてください。

吉澤
あらゆる疾患・症状を把握しつつ、自身が触っていいものと、触ってはいけないものを当たり前に識別し、急性外傷も慢性疼痛も幅広く対応出来る様になりたいです。僕が勤務しているJM整体院には今までの施術に効果を感じられなかった患者様が数多く来院されます。だから皆さん、とても不安がられているのです。僕らセラピストは当院で抱えて良い症状なのか否か、判断しなければいけません。自分が介入することが最良ではないケースは、連携している整形外科をご案内しています。

トワテック
それは治療院にとっても、大きな信頼につながりますね。

吉澤
「なんでも治します!」「1発で完治させます」みたいな謳い文句を時折、見かけますが、プロとして無責任に感じてしまいます。一流の先生は誇大広告じみた言葉は使いません。自身の専門領域を見極めた上で、適切な処置を患者様に伝えられる——そんな施術家像を追い求めていきたいです。

おまけ動画「吉澤遼馬に10の質問(後編)」

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取材
トワテック編集部(柔整チーム)
トワテックの柔整師・トレーナー担当部署。商品開発、通販サイトの運営、取材を主な業務としている。平均年齢は30代。

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