トワテック メディカルレポート トワテック通販サイトで人気を博したトワテックメディカルレポートがアーカイブとして復刻。来院患者さまへより良質な施術を行いたいと考えていらっしゃる治療家の方に「施術に活かせるヒント」、「患者さまへお伝えすると喜ばれる健康情報」などが盛りだくさんです。
vol.0123会社に最もいてはならない存在 今回は『会社に最もいてはならない存在』について、お話しします。 世界の最高経営者賞にも輝いたG・E・Oジャックウェルチ氏は、会社にとって即刻クビにしなければならない、組織で最もいてはならない存在を以下のように述べています。 「能力は高いが、自分のやりたい事を追求し、会社の方針に従わない人、経営理念を共有しない人は即刻クビです。 能力が高ければ高いほど組織への影響力が大きいうえに、その人を許してしまうと「ルールに従わなくても良い」と皆が思ってしまうので、そのような人の言動を認める事が即組織の崩壊につながってしまうのです。 この文章を読んだときに、自分自身にも思い当たる節がありました。 確かにその通りだと痛感しつつも、能力のある人材を頼りにしているので、引け目を感じて強く諌めることができずにいると、ますます調子に乗ってやりたい放題が始まってしまうことがありました。 能力が高いゆえに、影響力があるので周囲も真似をしはじめ、組織として収拾がつかなくなってしまった経験を思い起こしました。 先月、プロ野球・セパ交流戦で優勝したソフトバンクの秋山監督がとった行動がとても参考になったので紹介します。 ソフトバンク秋山監督は、交流戦で優勝したその夜、あの三冠王に輝いた経験のある強打者松中選手を2軍落ちにしました。 事件は優勝を決めた試合直後に起きたのです。 選手たちは、ロッカールームのテレビで2位の楽天の結果を見守っていました。 だが、松中は説得する関係者を遮り、球団行事の優勝セレモニーに参加せずに球場を後にしてしまったのです。 2004年3冠王の松中にとっては、この交流戦では代打でしか起用されず、5打数1安打の不甲斐ない結果に納得がいかなかったのかもしれません。 しかし、それは自分自身の起用法への不満と受けとられても仕方ない行為を行ったのです。 球団行事の無断欠席という「裏切り」に秋山監督は、同日中に2軍降格を即決。 翌日の早朝にヤフオクドームへ荷物整理に訪れた松中選手は、選手ロッカールーム内のホワイトボードに「水を差してしまい、申し訳ない」と謝罪の言葉を残しました。 球団関係者からは「失った信用を回復させるには、それ以上の時間がかかる」と、その行為の代償は大きいという事が、周囲に対しても示されたのです。 どうでしょう? 秋山監督のように、たとえ能力があっても『和』を乱す存在に対しては、勇気をもって諌めることができるでしょうか? 軸のブレない腹の座った経営者としてのあり方を、秋山監督から学んだ思いがしました。 中山 哲志先生 NPO全国鍼灸マッサージ協会 副理事長兼渉外広報局長